先般のIPCCの報告を待つまでもなく、温暖化ガスの蓄積による地球環境の変化は紛れもなく現実となりつつある。また、地球的規模で環境問題改善に向けた具体的な骨太の取組が始まろうとしており、グリーン・ニューディールが世界の潮流となりつつある。わが国においても低炭素社会を構築するための環境・エネルギー分野の技術開発や事業化が進められてきている。
しかしながら、運輸部門、特に物流部門においては、貨物自動車への過度の依存を転換するための取組が遅れており、大幅なエネルギー消費削減、CO2排出削減を実現する大胆で革新的な政策転換が求められている。
現代の物流において、トラック輸送はドア トゥ ドアの輸送であり、様々な面で柔軟性にも優れている。一方、鉄道はエネルギー効率が高く、省力性に優れ、また道路混雑を引き起こすことなく二酸化炭素の排出も少ない。これらの両者の利点を兼ね備えた革新的な物流システの出現が現在強く望まれている。
このような状況のなか、わが国において、人流のほか物流部門においても大動脈であり、一大混雑区間である東京~大阪間のいわゆる東海道メガロポリス区域において、世界に例を見ない画期的なモーダルシフト施策の実現に向け、有識者10名で構成する「東海道物流新幹線構想委員会」が2008年2月に発足し、これまでに7回の検討を行ってきた。


東海道物流新幹線構想
東海道物流新幹線 - ①背景、②検討経緯
